有機農業の実践学習

ハイチ小学校
(サン・ホセ県、サン・ホセ市)

Programa Bandera Azul Ecológica
コスタリカ国内における教育革新プログラムのコンクールにて
最優秀
校に輝く。(2006年11月)


学校農園の夢と現実

3000m²のゴミだらけの雑草が生えた荒れた土地があった。ハイチ小学校は2005年11月より堆肥小屋をつくり有機堆肥作りを開始。材料集めから堆肥作りの基礎を指導する。この近隣には農家などがないため材料集めに苦労するも、教諭、父兄などの協力により落ち葉堆肥など3種類の堆肥をつくる。“やりがい”と“不安”が交差しながらのスタートとなった。環境を整えることが先決でまずは水問題。水がない!それでAYA(コスタリカの水道局)の協力で水道の設備を整えた。まずは水確保に成功。雨季になると、近隣住宅から排水される雨水の浸入により土壌はいつも水分過剰で作物の根に被害が出るので畑は高畝を作る計画とし、土盛りして整地する。また、隣家の排水口はコンクリートで埋め雨水浸入をふせいだ。しかし大きな問題は出入り口につながる100m程の公道で、そこには傾斜があるため近隣からのゴミとともに大量の雨水が敷地内に入ってくる。そこで、溝を掘り排水路を作った。大量のゴミも問題。土、水の汚染で作物に影響があり、病気がでやすいなどの問題も。いくつかの問題をかかえながらも、種まき、野菜の栽培をはじめる。薬草との混栽や多品種目の作物を栽培することで全体の生態系のバランスを考えながらすすめた。途中、病害虫に悩まされもしたが、教諭、生徒達の努力の結果、一切の農薬・化学肥料を使わず作物を収穫できるまでとなった。感性をはぐくみ、自分の頭で考える力を(思考力)つけてほしいという思いのもと、観察することの重要性を教え、絵日記をつけること、記録をとること、繰り返し学習を習慣づけ記憶に留めることの大切さを指導する。現在のところ初歩的な学校農園のかたちができたにすぎず、これからは土作りや有機堆肥の基礎学習に力を注いでほしいと思う。「継続は力なり!」、是非続けていってほしいという願いをこめて。

   

   

栽培した品種:ハツカダイコン、*香菜(コリアンダー)、オクラ、*ブロッコリー、エンドウ豆、*トマト、パセリ、*カボチャ、ニンジン、*ピーマン、ハラぺーニョ、サトイモ、ニラ、そば、キャベツ、さつまいも。 (* オーガニックの種使用)

薬草:ローズマリー、ファニラマ、ラベンダー、アスール・デ・マタ、マデロ・ネグロ、バジル、アパソテ、タイム、ミント、レモングラス、マリーゴールド、ヘリオトロポ

- 農薬・化学肥料無使用

   


 コスタリカ教育省・国内“教育改革コンクール”

2006年度のコスタリカ教育省による“教育改革のコンクール”において優勝。

受賞理由は雑草とゴミだらけの荒地
3000m²を実践式環境教育としての場(オープン(開放型)蝶園、有機菜園、再生保存林)に転換させたことを讃えてのことでした。

プレゼンテーションをPDFでダウンロード
(1.9 MB)

   

ロヘル・ヒメネス先生による報告書をダウンロード (1.6 MB)

中米コスタリカの学校緑園 (1.9 MB)

 


他の教育機関での有機農業の実践学習

 

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